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2017-08-21

つごもり月報 和暦水無月

早いもので2017年もあと4か月。ブログをすっかり放置してしまい、何か期日を作ったほうがもうちょっと書くかな、と思ったので、月に1度、和暦の晦日(新月の前日)にその月にあったことの報告を書きたいと思います。

和暦にこだわっているわけでもないのですが、新暦の最終日だと何かとドタバタしがちということもあり、和暦の最終日(晦日・月籠り[つごもり])にすることにしました。コーナーというか、ちょっとしたお題があったほうが書きやすいかなとも思ったので、コーナーもなんとなく設けます。

そして、まとめて書く月もあるかもですが、今月のようにちょこちょこ合間に書き進めて保存して、晦日に予約投稿する場合もあり、そういうときは文体やテンションが統一されていないと思われますが、それも楽しんでいただければ(?)幸いです。

放置しはじめてから2017年8月21日まで(来月からはちゃんとひと月で書きます・・)のもろもろお伝えします。

【Talk Over Some Tea】
遊びにきてくれたらお茶でも飲みながら話したいようなよもやま話。そんなイメージのコーナーにしようと思います。

最近、「MYノートの作り方」という本を読んで、MYノートを書き始めました。時系列に何でも書くノートで、うれしくて覚えておきたいこと、考えごと、思いつき、やってみたいことや行ってみたいところ、ほか何でも記録しておきたいことを書いたり、記事や写真をスクラップしたり、といった使い方のようです。今のところ、読んだ本で参考になったことなどをメモしまくることが多く、ほぼ読書記録ノートになりつつある…。観に行った映画の半券はなぜか捨てるのが一瞬ためらわれるのですが、半券をペタっと貼ってちょこっと感想を書いたりするのも思い出になってよいです。

ジャンル別にノートを分けると結局最後まで使い切れなくて達成感が得にくいので、時系列に何でも書く、というのが続けるコツだそうです。いっぱいになってきたら、ジャンル別に抜き書きもできるしと思って、なんでもごっちゃに書いています。このごちゃごちゃなのがまたいいみたいで、パラパラと眺めていると、全然違うものたちが頭の中で融合したり、反応したり、ヒントになったりすることがあります。

未来の自分が読んでわかる程度に書けばいいMYノートに書いて満足してしまいがちで、他者にわかるように伝えるほうも疎かにならないように気を付けたいと思います。

【手を動かす】
最近つくったもののこと。
・梅干し
梅干しを今年は5キロ漬けました。梅は奈良の有機栽培の梅農家さんから無選別のものを送っていただいて、赤紫蘇は庭や畑で野生化しているものを相方に取ってきてもらいました。赤紫蘇が十分な量になるまで待っていたら、土用を過ぎてしまって、土用干しには間に合わず。2度塩もみしてアク抜きした赤紫蘇を7/29に入れて、梅に色がつくのと晴天が3日3晩続くのを待って8/17に天日干ししました。8/20に取り入れ、塩気がこなれるまで来年の6月まで寝かせる予定です。

・らっきょう
らっきょうは6月に鳥取砂丘からやってきて、モンゴルから来た天日湖塩で下漬けされてから、ハチミツと米酢の液体に浸っています。去年の1キロはあっという間になくなったので、今年は2キロ。残暑でやや食欲の落ちる今の季節にもついつい手が伸びます。梅干しもらっきょうも1人で下ごしらえするのは大変だけど、相方とやるとげらげら笑っているうちに終わっています。

・リネンのワイドパンツ
空色とミント色のリネン100%の生地が、雑貨屋さんにあったハギレセットの中に入っていて、どちらも1枚で1着のもんぺを作るには足りない…と考えていたら、お店の人が「セットのハギレを1枚につなぎ合わせて1枚の布にしてから服にするという人もいますよ。どういう模様になるかがわからないのがまた面白いみたいです」とアドバイス。片方がボーダーで片方が2色切り替えの、ちょっと小洒落たもんぺになりました。ノルブリンカさんの本(「白いコットン&リネンの気持ちよい服(日東書院)」)のワイドパンツの型紙でつくりました。

・もんぺと靴下の繕い
相方のもんぺと靴下はもう何足繕ったかわからない。最近覚えた「ダーニング」という穴ふさぎ。刺繍糸で織物を織るように縫って塞いでいきます。最初はあて布をして刺し子をする作戦だったけど、あて布も破けることがわかってきたので、ダーニングでふさぐほうが多い。あて布も破けたらさすがに寿命かな、と捨てようとするのだが、相方は全部継ぎ接ぎとダーニングで覆い尽くしてみたいらしく、なかなか捨てられない。

【しごとのこと】
お手伝いさせていただいた本が数カ月前に刊行になりました。名前を載せていただいたもののみ、タイトルを掲載します。
「TOEICテスト990点 新・全方位リスニング」
「TOEICテスト990点 新・全方位リーディング」
訳と解説などを一部、手伝わせていただきました。本屋さんなどで見かけたらぜひお手にとってご覧いただけたらうれしいです。その他、英検1級の英作文、TOEFL、TOEICの学習書なども数冊かかわらせていただきました。

【最近読んだ本から】
ここ数か月に読んだ本からおもしろかったものを紹介します。

・「LIFE SHIFT―100年時代の人生戦略」(アンドリュー・スコット&リンダ・グラットン著、池村千秋訳/東洋経済新報社)
今後、寿命がどんどん延び、100歳まで生きるのが当たり前になっていくこれからの時代に、どう働き、どう学び、どう生きていくのがベストかを考察させてくれる本です。超高齢化社会というと、「医療費がかさむ」「支えなきゃいけない高齢者が増えるのに支える働き手が減る」など、どうもネガティブに語られることに以前から違和感を持っていましたが、この本ではポジティブに捉えられていてまずそこに「そうそう!」とうれしくなりました。

地方に移住してみて感じるのは、地方のお年寄りはめちゃくちゃ元気。70代でチェーンソーや刈払機を振り回す姿はそう珍しくありません。生涯現役という感じで、野菜や米をつくっていて、私みたいな、軟弱で虫に弱く、外仕事があまりできない若者に食料を提供してくれます。どこが社会のお荷物なの? むしろ私たち若者のほうが支えられているような…。

生涯現役の働き方がもっと当たり前になっていくという予想のもと、20代くらいから働くとして80年くらい働くのだから、やっぱり、好きなことじゃないと難しいし、変化していかないと飽きるし、時代の変化にもついていけないし。時代の変化についていくためにも常に勉強しつづけたほうがいいし、まとまった時間を勉強やスキル獲得などの準備に当てる必要があるなら、安定した収入源となる仕事をパートナーと交代で担えたほうがいいから、男女平等をもっと進めたほうが全体の幸福につながる。

これからの働き方に、ポートフォリオワーカーとかインディペンデント・プロデューサーとかなにやらクールな名称が出てきます。その定義を読むと、そういう人、私のまわりにいっぱいいるし、私もたぶんそれに入るな、と。お金の不安とか、まわりから心配されたりとかで、自分でも「やっぱり私、間違ってんのかな。。」と不安になることもあったけど、「今は不安定でもこの方向で間違ってないんだ」と安心させてくれる本でした。

・「ビートルズの英語」(ビートルズクラブ著)
ビートルズのメンバーや関連の深い人物のことばを拾って、背景知識とともに解説した本です。図書館で見かけて惹かれ、手に取りました。引用されたことばに出てくる語句の解説もあり、その例文が社会問題に立ち向かっているものだったりして、そんなところにもちょっとロックを感じました。ビートルズのすごさ、偉大さを改めて思い知る一冊でした。

・「水道はどうなるのか?―安くておいしい地域水道ビジネスのススメ」(保屋野初子×瀬野守史著/築地書館)
良質な地下水を活かした「緩速ろ過」という浄水方法で、地域NPOによる小さな水道経営を勧めている本。他の方法は、メンテンナンスに多額の費用がかかり、高くてマズイ水ができてしまう(=塩素投入量が増える)そう。「遅れた技術」とバカにされてきた「緩速ろ過」だが、維持管理費が一番安くて簡単で塩素の投入量も最も少ないため、おいしい水ができるという。なお、日本の法律では、塩素の投入量の下限が1リットルにつき0.1ミリグラム以上と決められているのに、上限が決められていないというのは、かなり衝撃的だった。

・「ルポ・にっぽんのゴミ」(杉本 裕明著/岩波新書)
日本のゴミがどのように処理されているのかを追ったルポ。2015年と比較的新しく、放射性廃棄物の問題も取り上げています。いろいろと疑問に思うことも多い本でした。例えば、東京・日の出町のごみの焼却灰をセメントにする(通称「エコセメント」)工場について。ごみの焼却灰にはいろんな化学物質も濃縮されていると思うし、そのセメントを使った建物は人間の健康に悪影響はないのか、セメントを作る際の排水の汚染は大丈夫なのか?と、ほんまにエコなんかな~と思ったり(*)。

大きな焼却設備を建てると、ゴミが減ると困るという本末転倒な事態も起こっているそうです(本当は他県のゴミを持ってきちゃいけないけど、経営がやばいからと黙認されたりということもあるらしい)。あとは、日本の電化製品を修理できなくなるまで修理し続けてリユースに出している工業発展途上国の技術者を見ていて、日本国内でも修理して使い続けたり、部品や素材をリユースしたりする方向にいけば、もっと資源をムダにしないで済むし、ゴミも減るし、そういう方向に進んでいくといいなぁと思いました。
*その後、調べていたら「たまあじさいの会」の調査報告書を発見("エコセメントは、製造過程で完全にゴミ焼却灰の有害物質が除去出来るわけではない。エコセメントに含有している有害物質が、コンクリートとして使用され劣化する中で、各地域で土壌や大気に放出され汚染していくことも想定できる"とのこと)。

【編集後記みたいな】
今月は放置していた間の分も書いたので、やや長めになってしまいましたが、来月以降も月に1度くらいはこんな感じで書きたいと思います。気が向いたら、覗いていただければ幸いです。お便りをいただいたり、直接お会いできたりする方々とは、いろいろおしゃべりできてありがたいのですが、どうしているかなと思いつつもお忙しいかな、と思ってこちらからも連絡せず、もしかしたら相手さんもそう思ってくださって音が途絶えていたりすることもあるかもしれず…。そういうときにはブログやSNSは役立つものだろうと思ったりします。フェイスブックも2016年末に思い切って退会してしまったので、せめてブログくらいは書こう、と改めて思いました。